2019年11月30日土曜日

キャリア・カウンセリング 実技で考えさせられたこと

今週はまた急激に寒くなった。職場は風邪で休む人だらけ。私も先週までまた懲りずにひいていたので、他人事ではない。

学びの生活の方は、今週はキャリア・カウンセリングの振替授業と正規のそれと二日あるので、疲労困憊。特に実技のクラスは先週末に続いて二週連続。体力も気力も酷使した。先週は特にプロの先生にクライアント役をしていただいているので、手強く、率直で、痛かった。

その痛み収まらぬうちに今週の実技のクラスはクラスメート同士のロールプレイ。設定も受講者各人が作ったもの。ある程度内容を自分なりに理解しているケースでないと、話のつじつまが合わなくなったり、感情がわからないと困るので、受講者が自分自身と、幾つか知っている人達のケースを綯い交ぜにして作成することが多い。

若い人から60代の人まで年齢層が広い為、ケース設定も様々で思いがけなかったり、分からなかったり、多岐に渉る。そんな中で、今回私は、今年になって急に会社が定年延長を打ち出し、あと数年頑張ろうと自分に鞭打ってきた企業戦士が、急にゴールのテープが遠のいて、ショックを受け、途方にくれどうしてよいかわからなくなってしまったというケースの方と一緒にロールプレイをした。

授業なのでケースとして役をこなす一方、個人的には自分もまた同じような境遇にあった!と思い、どうやってこのニュースというか衝撃的な制度改訂を自分は乗り越えたのだろうとつらつらと考えてみた。

そういえば。昨年骨折で一ヶ月会社を休んだのだが、そうなる直前に、業務上オーバーキャパになっていて、心身共に疲弊しきっていたことを思い出してきた。骨折した時は精神的なことは忘却の彼方に押しやり、単に運動神経ないなと思ってまわりにもそういっていたのだが・・・。そして、物理的に骨折で会社に行けなくなった一ヶ月間、仕事しつつも、長く勤めた企業と、自分という個人との距離感を種々考えていた。そしてある割り切りに至っていたのだと気付いた。

ケーススタディといった、他人の事例を実技したり分析しているつもりが、ふと気がつくと鏡の中の自分を覗き込んでいた、といったところ。
興味深くもあり・・・でも、思いもかけないところで自分の心の深淵に向き合わされてしまったような・・・薄ら寒くなるような思い(自己認識)もしてしまった授業だった。


この写真は妹からもらった竜胆、どんどん茎をきって小さくなった。だが身体一杯に咲いていて、その生命力が美しかった。

竜胆の美しさを映像的に再認識させてくれる文がある;

「ああ、りんだうの花が咲いている。もうすっかり秋だねえ。」カムパネルラが、窓の外を指さして云いました。
線路のへりになったみじかい芝草の中に、月長石ででも刻まれたような、すばらしい紫のりんだうの花が咲いていました。

宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」から

2019年11月29日金曜日

気になるプーランク

2019年は実は(と言っても自分が知らなかっただけ)プーランクの生誕120年だった。2019年1月7日にプーランクお誕生日おめでとう!と書いていた人のブログを読んで気付いた訳。

フランス音楽講座で受講生が「ナゼルの夜会」を弾いたり、青柳いずみこ氏が「小象ババールの物語」をとりあげたりされたので、その自由な作風に興味をもったものの、今年1月7日時点では全く自分が弾くことは想定していなかった。

本当は弾きたいなという思いもあったが、それはいつかもてる自分の時間の為にとっておき、コンクールの曲は別にと思っていた。

だが、弾きたいと思った曲を練習し、アマチュアなんだからコンクールにもっていってもいいじゃない!と思うようになった。心境変化である。

コンクールに対する自分の気持ちが変化した(コンクールで受け容れられる曲を弾くべしと思ってきたが自分の弾きたい曲を弾いて、アマには分からないコンクール用の曲じゃないじゃないと評価落とされてもいいじゃないという変化)。それに、プーランクの曲は弾いてみると弾きにくく(自分にとって予想したような音にいかない)、とても短い即興曲を練習しているのにもかかわらず仕上がらず、「得体の知れないもの」としてもっと知りたくなったから。

そういう訳で、「好きなメロディが時々ある」だけではなく、「気になるプーランク」として、追っかけをしてみようかなと思っている。


我が家の花、ちょっと趣向を変えて横貌を撮ってみた。

正面からみると、絢爛。香りも艶やかに、座を支配するが如く美しく咲き誇るオリエンタルリリーだが、このアングルからだと意外と華やかというよりも柔らかく、しなやか。

百合の横貌。人と同様、いつもと違う表情は、思いもかけぬ邂逅なだけに、印象深く心に刻まれる。

2019年11月24日日曜日

収穫感謝祭 勤労感謝の日

11月第四木曜日は米国の方の感謝祭。今年はそのあとのBlack Fridayが、消費税10%後のセール口実の好機として脚光を浴びているが、やはり、自然の恵みや、働く人への感謝の日という方が、個人的には祝う気持ちが盛り上がる。


今年は親戚が育てて送ってくれた生姜が、我が家の感謝祭のメイン。

個人的には感謝の時だが、仕事上は、欧米客向けの営業はあと2週間、クリスマス休暇前が勝負。いつもこの時期は最後のかきいれどき。仕事のチームは発破がかかる時期。

ふと、いつの間にか20年そうやって、その地域、文化、国の客毎にスケジュールをたてて臨んできたなと思った。後輩に教える時には、因果を伝えて理由がわかり忘れないよう伝えるのだが、それらを自分の身体のリズムにするにはそれなりの時間がかかったな、と思う。多分、それには、スケジューラーにインプットしたり、アラームを鳴らすようにするだけでは培えない反射神経が、客と会った時の会話や、商談の成否だったり、経験という色付けで培われたからなのだろう。

2019年11月10日日曜日

立冬に

思い立って父のご機嫌伺いに、横浜の海へ。家族と共に。とても佳い日だった。


菊の香や月夜ながらに冬に入る 

正岡子規

2019年11月4日月曜日

モデリング 緒方貞子さん 

国連難民高等弁務官の緒方貞子氏逝去の報があった。

均等法すぐに社会人となった私には、社会が「総合職」という言葉をつくった頃の女性先輩というモデルは殆ど居ない。居ないが、モデルというにはおこがましいが、人として尊敬している人がいて、その中に緒方さんがいらっしゃる。

私が通った学校の准教授をされたこともあり、授業で言及されたこともあり、何冊か読んだ。しかし、心に刻まれたのは、カナダに留学した時に何度か、「日本人?」「それ、どこにあるの?」と言われることばかりだった中、政治学のクラスメートからは、「Sadako Ogataが活躍しているね」と言われた。(ちなみに、ピアノ演奏法のクラスメートからは「Mitsuko Uchidaと同じようにモーツアルト得意なの?」と聞かれた。) 世界でも知られているのだ、こんな素晴らしい方々が、同じ日本人なんだ。と、誇らしかった。

今週のキャリアコンサルティングの授業は理論の勉強で、バンデューラの社会的学習理論、モデリング(観察学習)もあった。「他者の行動を観察し、意識的に模倣すること(モデリング)だけでも学習が成立する」との理論だ。人が人に影響を与える、というのはこういう時を言うのだな、と経験として分かってはいたが、理論として理解したのだった。その時に、緒方さんの顔が思い浮かび、個人的には接点がないのに、尚、その行動が人々に影響を与えるという、行動の重みを噛み締めた。

日本のあらゆる若い世代に、『何でもみてやろう』『何でもしてやろう』という姿勢を、意識的に持ってもらいたいと思います。緒方貞子

もう「若い世代」ではないが、メッセージは「Ex-若い世代」を十分鼓舞してくれる。



薄紅の菊を求めた。あまりにも美しい薄紅色に魅せられて、普段、菊は買わないのに。でも写真を撮って気付いた。心惹かれたのは、花びらの美しい色と共に、中心部の生命力ある黄色であったことを。

2019年11月3日日曜日

カーテンを 洗って 洗って 洗った

10月から12月は土曜日がスクーリングだから、週休1日。出張が入ったらゼロ。

そんな中で、今週末は三連休。何時にも増して貴重です。

カーテンを洗うのは結構重労働。いつも年末の最後に迫られてやるが、今年は今日を逃がしていつやるのか!。選択の余地なく、そしてこの快晴、カーテンを洗って、洗って、洗った。


宿題をやろうと思っていた日。頭を動かさず、でも身体を一杯使った!

竜胆の子供達の写真。力一杯咲いている、妹にもらった竜胆はもう2週間経つのに、それぞれ元気。パワーをおすそわけ。

2019年11月2日土曜日

神帰月 祥月


出雲に行っていた神様たちが帰ってくる?11月。
早いものでもう11月。
私にとっては祥月。


ほんとうに出会った者に別れはこない
あなたはまだそこにいる
目をみはり私をみつめ くり返し私に語りかける
あなたとの思い出が私を生かす
早すぎたあなたの死すら私を生かす
初めてあなたを見た日からこんなに時が過ぎた今も
谷川俊太郎

2019年11月1日金曜日

アイスランド

友人が突然「行ってきた!良かったよ!」と。

アイスランドに行ってきた?

北欧は、いつか行こうと思ってとっていた。仕事でデンマークとスウエーデンは駆け足でいったが、いつもの如く空港と工場の往復だけだった。どんなところ?と聞く前に、どん!と分厚いチョコレートをお土産にいただいた。

包み紙はインパクトのある火山?溶岩?だ。


アイスランド?
折角だから土産「話」の方もとねだって、アイスランド冒険談を食事をしながら聞くことに。

きけば、北海道と四国をあわせた位の国土に35万人が住んでいるだけ。同じ島国、火山が多く存在し温泉も。と聞くと親近感も湧く。だが、現金比率は1%と、日本との違いも目だつ。金融国家だったが世界金融危機でアイスランド・クローナが暴落し、これが瓢箪から独楽で、「漁業とアルミの輸出に有利に働いた(Wikipedia)」とのこと。旅行した彼女に拠ると、物価も高いし、人も少ないし、何をして食べているんだろう?と心配したが、結構IT企業が入ってきているらしいとのこと。夜6時頃にはしまってしまうレストランで隣り合わせた人達(外資系ITの人達が出張できていた)と話をした情報。

写真を見せてもらうと、滝に滝に滝に奇岩。荒々しい自然しかないかと思うのだが、それがかえって私達の日常にないもので、原風景を思い出したような気がしたと。最後までオーロラは見られなかったけれど、また行きたいと熱く語っていた。

心をかきたてられる旅先候補に出会ってしまった気分。