国連難民高等弁務官の緒方貞子氏逝去の報があった。
均等法すぐに社会人となった私には、社会が「総合職」という言葉をつくった頃の女性先輩というモデルは殆ど居ない。居ないが、モデルというにはおこがましいが、人として尊敬している人がいて、その中に緒方さんがいらっしゃる。
私が通った学校の准教授をされたこともあり、授業で言及されたこともあり、何冊か読んだ。しかし、心に刻まれたのは、カナダに留学した時に何度か、「日本人?」「それ、どこにあるの?」と言われることばかりだった中、政治学のクラスメートからは、「Sadako Ogataが活躍しているね」と言われた。(ちなみに、ピアノ演奏法のクラスメートからは「Mitsuko Uchidaと同じようにモーツアルト得意なの?」と聞かれた。) 世界でも知られているのだ、こんな素晴らしい方々が、同じ日本人なんだ。と、誇らしかった。
今週のキャリアコンサルティングの授業は理論の勉強で、バンデューラの社会的学習理論、モデリング(観察学習)もあった。「他者の行動を観察し、意識的に模倣すること(モデリング)だけでも学習が成立する」との理論だ。人が人に影響を与える、というのはこういう時を言うのだな、と経験として分かってはいたが、理論として理解したのだった。その時に、緒方さんの顔が思い浮かび、個人的には接点がないのに、尚、その行動が人々に影響を与えるという、行動の重みを噛み締めた。
日本のあらゆる若い世代に、『何でもみてやろう』『何でもしてやろう』という姿勢を、意識的に持ってもらいたいと思います。緒方貞子
もう「若い世代」ではないが、メッセージは「Ex-若い世代」を十分鼓舞してくれる。
薄紅の菊を求めた。あまりにも美しい薄紅色に魅せられて、普段、菊は買わないのに。でも写真を撮って気付いた。心惹かれたのは、花びらの美しい色と共に、中心部の生命力ある黄色であったことを。
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