2020年6月30日火曜日

水無月の終わりに

早いもので、今日で2020年の前半もおしまい。

皆さんにも、いろいろあった半年だったろう。そして私もまた。

今日は午後から急に激しい雨風が吹きつけ。今月中にやろうと思っていてできていなかった仕事を昼休みに急いでしたばかりだったのに。伸びきったレモンユーカリの枝を新芽を中心に切り、それを土に植え替える作業。もしかしたら強風に飛んでいってしまったかも。

水無月の限りを風の吹く夜かな
蘭更 「半化坊句集」


ローランサンの絵のような色合い。夢みるような紫陽花。今宵、散ってしまうだろうか。

2020年6月21日日曜日

父の日に


晩年 時折写真を撮りたがった父と一緒に行った場所。狭いが都会の真ん中なのに緑があって、360度違う風景が撮れるので創造の意欲が掻き立てられたようだ。

東京駅近くの三菱一号館。

たのしみは 父の手踊る写真機に 家族の気持ち浮き立つ時
allamente


2020年6月14日日曜日

その音を その時に その場で 共に経験すること

今日は私にとっては4ヶ月ぶりの、対面でのフランス音楽講座。

先生から今迄の活動や、欠席の方々の消息などをきいて一息ついての開始。

オンラインはオンラインの良さがあるものの、対面はやはり格別。それぞれのメリットを感じつつも、やはり音楽は、その音を その時に その場で 共に経験することの素晴らしさを再確認。

素晴らしいピアニストである先生や、それぞれ音楽活動をされている受講生を前に弾く瞬間の、背筋が凍るような、心臓がバクバクする緊張感。それでも素晴らしい聴衆が前に居るという興奮。自分の準備、技量を踏まえた客観的、プラグマティックな最後の振り返り。そして弾き始めてしまえば、その曲に、そして曲への思いに捉われてしまう。


前回のオンラインでは「弾き方」を主に言葉で、表現に工夫を凝らしながら説明された先生は、今回は対面を意識されたのか「音」にこだわられた。何度か弾きなおしを言われ、そのたびの自分の中での評価、先生の評価、先生の演奏、自分の演奏。音、音、音。

メロディーの中の小さな盛り上がりの音。に過ぎないといってしまえばそれだけだが、次に進む時の感情を示す音。ためらいから思い移るのか、メロディーとして確固として歌うのか。気持ちは決まっても、自分の技量がその音を出せない。5回ほど繰り返して弾いてみる。一つとして同じ音はなく、先生が満足する音はない。

今日弾いた曲はショパンのノクターン 遺作ホ短調。ネットで、17歳の時の曲だという研究もある。17歳でどうしてこのような曲を創り出せるのだろう。何を思ってその曲を記したのだろう。

写真の植物のように柔らかで、優美な弧を描き、わかわかしく、そして感情が露わな気がする。

2020年6月7日日曜日

岩の花

海辺の公園を早朝歩くとき、週末気持ちに余裕があると、浜辺の端に岩場があるのでそこを通って帰る。苦手なバランス感覚が少しでも養えればと思って始めたのだが、子供の時に独り遊びで、この石の上を通って歩こうとかしていたのを思い出して、年をこんなに経てもやっていることはあまり変わらないなと思う。


激しい雨風が吹いた翌日でも、花びら一枚も落ちていないのでは?と思うような花に岩場で出会った。分類によっては多分「雑草」となるのだろう。名前を知らないので、勝手に岩鷺の花と名づけて会えば挨拶をしている。生命力の強さに惹かれる。