2024年5月12日日曜日

母の日

子供の頃、教会でペーパーフラワーの作り方を習ってカーネーションをつくって贈った。

話したことはないが、母にとっては「母の日」は「家族の日」だったのではないだろうか。若い頃は店ももち、海外にも行こうとしたこともあった人が、結婚して家族ができて専業主婦となり、全ての時間を献身的に家族に捧げてきた。身体もきつく、大変なことの方が多かっただろうに、母の日に幼い子供達が「ママ ありがとう」とよくわからないながらお祝いのように口にした言葉が、報いだったのかもしれない。

もう下手なカーネーションを作ったりはしないが、今日は聴いてくれるならば母の好きな曲を何曲かピアノつま弾きたいと思っている。感謝をこめて。


母の日の母の齢を延べ得るんや 清水基吉

2024年5月6日月曜日

フランス音楽講座30周年記念

4月に心に残るイベントがあった。

月1で通っているフランス音楽講座が30周年ということで青柳いずみこ先生の発案、デュオ・ポッキーズの友人プロデュースで記念コンサートが開催され、参加できたこと。

先生がプロアマ問わず「ピアノから美しい響きを出すこと」だけをモットーに開始されたという講座。私自身は途中から通うことを許され今に至る訳だが、先生ご自身は30年間ご指導され続けたというこの事実には圧倒される。年間でご自身の多くのコンサートやレクチャー、執筆出版もこなされつつ、関西の大学でも教えられ土曜に新幹線で帰り日曜に教えてくださっていた時期も長くあった。人を育てるということは、形(ハード)は残らないが、人(ソフト)として脈々と精神や技能が伝承されていくということ。続けられた年月だけではなく、人に教えられる内容の蓄積を自ら厳しく課してこられたからこそできることなのだろう。

30人弱が参加し、フランス音楽ほか、様々なレパートリーの音楽界が4時間に渉って繰り広げられた。私はデュオ・ポッキーズによる連弾 スペインの踊り/チャイコフスキー(ドビュッシー編曲)、ソロではサルタレッロ(マスネ)とノクターン2番(フォーレ)を弾いた。先生の嬉しそうなご様子、講習生の上気した顔(普通のコンサートより先生の前なので緊張!)、講習生の家族や友人、教え子など多種多様な観客。それぞれの喜びの時間。音楽をやっていて良かったと思う瞬間だ。

GW中にデュオ・ポッキーズの友人と地元でお疲れ様会を。珍しいクラフトビールを出すパブで乾杯。そして感謝。彼女はもうその先を考えていて、次のコンサートに思いを馳せている。はー。このエネルギッシュさ。いつまで経っても追いつけない。


2024年5月5日日曜日

春に会う花百合

高校卒業云十周年記念。

ということに気が付いた友人が声をかけてくれてGW初日に高校時代に仲が良かった仲間で集うことに。

学校の近くにしようかと迷いつつ、結局讃美歌も歌えるようにとホームパーティになった。当日は友人のご主人がヴィンテージもののワインを差し入れてくれたり、それぞれが好きな食事を持ち寄って心置きなく語り合う楽しい会となった。

しめは友人の定番の讃美歌を合唱して終了。

春に合う花百合 夢路よりめさめて、かぎりなき生命に 咲きいずる姿よ。

4月は毎週国内出張できつかった。今年は厳しい年になりそうだと覚悟していたものの。GWはいつもならキャリアコンサルティングやFPの勉強をする時間に充てるのだが、今年は身体を休ませ、友達と会ってリラックスして。自分を甘やかして、それでまた立ち上がれるならそれでよしと割り切った。お蔭で英気を養えた気がする。


2024年3月31日日曜日

年度の終わり

23年度も今日でおしまい。

今月は自分が風邪をひき家族に移し、体調が悪いまま怒涛の年度末に辿りついた感。2月に課内から二人異動し、3月には担当分野がまた増え、国内客の挨拶まわり。加えて桜を見がてら商談に来日される海外客が最終週に集中。週末は家事もできずに寝ているだけ。

桜の開花や花見のニュースを横目に、ただ亀のように遅々としてでもその日を過ごせるよう、毎日恙なく生きながらえるよう、それだけを願って。気息奄々。


足下をみれば、そこにはたんぽぽ。人混みの中で桜を見に行く気は到底起きないが、引きずるような足を止めればそこにはお陽様を集めたかのような、生命力溢るる黄色い花。休んで、そして元気出せよ、と言ってくれているのかな。


2024年3月3日日曜日

雛祭り

寒暖差の激しさを乗り越えて。3月。

体調を崩した母は食欲がない。だが久しぶりの太陽の光に元気づけられたのか、「今日は雛祭りだから散らし寿司を食べましょう」と。

今日の陽の光のような橙色の人参。まだまだ美味しい象牙色の蓮。紅い色が美しい桜海老。上品な甘さの帆立も奮発して数粒入れて。菜の花畑のような錦糸卵の黄色と絹さやと三つ葉の緑を一面に飾って。蕪の葉の糠漬けをだしてきて細かに刻み白胡麻をふって添えた。

いただきます!頬張ると口いっぱいに春の香がする。私の食欲につられてか、母も珍しくしっかりと箸を運んでいる。美味しいと思えること。それは季節の贈り物だ。



2024年2月25日日曜日

友情 感謝 思いやり

花言葉。日本では友情、イタリアでは感謝、フランスでは思いやり。

それはミモザ。今、散歩に行く公園で咲き誇っている。


各国の人々がそれぞれ佳きものとして言葉を寄せた花。早朝の淡い青空に、目にも鮮やかな黄色の満開の花を見て、ウクライナの国旗を想起した、そしてこの戦争が3年目に入る前にガザ紛争も再勃発して止まるところを知らない。この花言葉のうちの一つでも魔法の花粉のように風に吹かれて撒かれたら。

2024年2月12日月曜日

フランス音楽講座 プーランク/ノヴェレッテ1番 連弾・チャイコフスキー/スペインの踊り

1月はソロでプーランク 2月は連弾でスペインの踊りをもっていった。

スペインの踊りは、練習よりもアップテンポで弾き始めてしまったために、ファーストの彼女は大変!私セコンドは先生に看破されたとおり「楽よね」。でもノリは良かったと思う。舞曲だから、この本能的な音楽の喜びを感じてもらうのが一番。

1月は書きそびれたが、プーランクの「3つのノヴェレッテ」の第1番を弾いた。明るく素直なメロディーで始まり、ところどころメランコリックな雰囲気で、年初に合っていると思ったので。だが、平易に聞こえるが、そこはプーランク、可動範囲広く、なかなか大変。私には商品とはいえチャレンジングで良い選曲だった。


昨年2番を弾いたので、次は3番を譜読みしてみよう。