どんよりと 青葉にひかる 卯月哉
正岡子規
ウクライナ侵攻から今日で丁度2か月経った。
毎日ニュースに流れ、野球解説のようにアメリカが、EUが、日本のマスコミが実況中継を行う。それを見ている世界中の人達。そして自分。寄付位はしてもテレビやPCのこちら側でみている人達の一部である。コマーシャルになってしまえば飽食の日本の現実に簡単に切り替わる。
初めてウクライナを観たのは多分、小学生の頃、両親が見ていたテレビの洋画劇場で「ひまわり」が放映された時(写真はAMAZONより借用)。このひまわり畑はウクライナで撮影されたそうだ。ウクライナ大使館
勝手に盗み見たのと、子供だったのでストーリーはよく覚えていないのだが、第二次世界大戦に引き裂かれた若い夫婦の物語で、ソフイア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが演じ、子供心にはよくわからないものの理不尽さ、絶望を感じ取って眠れなくなったことを思い出す。音楽が心に迫り、今でも時折弾くことがある。
最後に、これ程悲惨な状況になると思わなかった頃放映された、いつも観ている音楽番組。
BGMで作業しながら聴いていたが、伸びやかな歌声に驚いて思わず座って聴いてしまった。楽器はバンドーラという弦楽器。録画していた時は彼女も短期間にこのような状況になるとは思ってもいなかったろう。この美しい歌声が自由に祖国で響く時がくることを願いつつ、せめて今はコンサート等で支援したいと思う。
一回休んだフランス音楽講座。次回出席すると弾きあい会をすることになっていた。
15年?位通っているが、こんなノリで弾きあい会になったのは初めてで、しかも実行確認した翌月だ。何をもっていこう?
といっても練習している曲が少ないので選択肢はなく、今練習しているドビュッシーの夜想曲しかない。暗譜もしていない。
でも、先生が「やってみましょ」と軽くおっしゃっただけで、やってみよう!というこのノリはなんだか楽しい。結局殆どの受講生が手を挙げて参加することに。
ここまではいいが、こんな短期間で実行面はどうする?
ここでデュオ・ポッキーズの友人が運営面を指揮してくれ、一糸乱れぬことなく、実現へ!自然と受講生の中から、彼女への感謝の気持ちを表したいという声が沸き起こったほど。
弾きあい会は刺激的だった。先生に講評をいただく講座もとても貴重だけれど、コンサート形式でただ聴いてもらいたいと一心に弾いて、先生や受講生にその表現が届いたか弾いたあとの表情から自分でその講評を読み取るのも新鮮だ。
ビゼーやサン=サーンス、セヴラックの連弾。ショパンにラヴェル、ドビュッシー。普段は聞けないような曲目、自分で編曲したトリオ。誰が言った訳でもないのに。先生の薫陶か。今流行りの多様性、を絵に描いたような曲目。このままコンサートにしても、聴衆にわくわく感を提供できるだろう。
素敵な時間はあっという間。3時間ちょっとで終わり。
次回、こんな機会がある時の為、やっぱり練習しなきゃ。
今週はしんどかった。
昨日は青柳先生の音楽会に行くつもりが、仕事で緊急のサンプル手配の技術会議でおじゃん。引継ぎをしようとしていたのに、自分のアカウントの材料紐付けが実は減っていることが判明し大騒ぎ。梯子外しに立ち直れず。プライヴェートでも、春には早すぎる台風の影響か母の体調も悪く、どうしてあげようもない。
母を心配して九州から叔父が送ってくれた柑橘類。デコポン、日向柑、オレンジなどなど。店に並んでいるものより小さいし見目も美しくはないが、この不敵な面構えを見よ!味は濃く、陽だまりのエネルギーを全て貯めたよう。食欲ない母も口に運ぶ。
自然の力はすごい。このエネルギーを身体に取り込んで欲しいもの。
昨年は見送った連弾だが、今年はやるぞ!
キックオフを今週WEB会で決行。友人はZOOM上であらゆるテクを操り、エクセルとパワポで全体感、個別スケジューリング、YOUTUBEで曲選びまで課題や選択肢を説明。惚れ惚れするような手筈やプレゼン。何もしていない私なのに、何故か既に譜読みも練習も終わったかのように気分も高揚し、満場一致(二人だけれど)で曲目と今後の練習日程も決めた。もうこれだけで大満足(いやいや、練習はこれからなのだが)。
私自身は4月の人事異動で全く余裕なく、仕事の多忙を言い訳にソロの練習は疎かにしていたが、彼女の勉強に、仕事に、ピアノにと誠実に一つ一つ向かい合う姿に、思わず背筋伸ばして襟を正すしかない。
面白そうな講座なので申し込んでみた。
キャリアコンサルタントの国家資格を更新するためには、決められた継続学習の時間が定められている。泥縄の私だが、家族の体調を見ながら、受けられそうな時期に、できれば往復の時間を節約できるWEB講座がある間に受講しておこうと、3月にこの講座を受けた。
豊富に講座の種類があるので迷うのだが、自分がコンサルティングを受ける際に、一つどうしても決断の要素として、これから生きていくのに必要な資金を担保できるかどうかだろうと思うので、この両者の視点を有意義に結びつけたいと参加した。
10時から17時の座学なので眠気を心配したが、結果的には興味深くあっという間の一日だった。1時頃まではレクチャー。そのあとは4人のグループでケースを数件議論し発表。20人のクラスなのでそれぞれのケース(介護や定年、若年での転職等)で種々の経験ある人が積極的に課題を共有し合うので、自分もどう貢献しようかない知恵を絞って、頭が筋肉痛になった感じ。
今月、GWとできるだけ早めに必要単位を取得すべく、受講を進めていくつもり(あまりにいつもの泥縄とかけ離れた目標なので、予定は予定であくまで未定、だが)。
今日は一日雨。でも葉が活き活きとした緑美しく、こういう日は嫌いじゃない。
止みさうで止まぬ一日春の雨 稲畑汀子
職場の異動が多い季節。
私自身は異動なかったものの大きな業務分担があり、短時間での引継ぎ、引き継がれ。WEBも対面でも歓送迎会ありあっと気が付いた時には年度が変わっていた。
そんな中、とても楽しみにしていた会食あり。職場の先輩で、勤務先が変わってもおつきあいいただいている。今回は以前からご一緒したかった地元のイタリアンで。
職場の話では私がヒートアップして話をしても笑って聞いていただき、気が付くと趣味や勉強のこと、と話題がつきない。
その中でもイタリアへの旅の話になると、止まらない。行きたい美術館数多あり、博物館だって捨て難い。塩野七生さんの本はどこまで読んだ?
イタリアに旅した時、どんな薫りが、匂いがしただろう。シチリアでは潮、海。鰯を焼く匂い、レモンの薫り。ミラノは皮工房での獣と油のにおい。ヴェニスは運河の湿った空気感。
先輩はミラノで気に入ったビスコッティの話。そうそう。食事ならこれも、あれも・・・。
五感で旅を楽しんだ時の記憶は文字通り何物にも代えがたく、人を結びつけるものだとあらためて思った。