桜隠し。
桜を隠す雪を指す季語だと言う。
今日のようにしんしんと冷え、花散らしの雪が降る時をどのように表したらいいのだろうかと思い調べていて出会った言葉。日本語の美しさを感じる言の葉。
昨日の晴れ、曇りから夜中雨、17度近く下がって雪。古よりこの季節が変わりやすいといっても、地球温暖化に助長され変化が激しくなっている感がある。
話は変わり。キャリアコンサルティングの理論に、「変幻自在な」キャリアを提唱した人がいる。1966、年にMITで博士号をとったホールと言う人が提唱したもの。
組織によってではなく個人によってキャリアは形成されるもの。移り変わる環境に応じて、ギリシャ神話のプロテウスのように自分でキャリアを変えていこうよ、というもの。
自分は結構個人に軸足を置いて社会人として歩んできた気がしていたのだが、実は違うようだと思った。ホールによれば「重要なアイデンティティ」が「自分は何がしたいのか」と考えるプロティアン・キャリアに対し、従来のキャリアの考え方は「私は何をなすべきか」に重きを置いているという。つらつら思い返すと、学生時代はプロティアン・キャリアそのものだった。日本企業のある意味代表のような会社に就職したとき、「いっとき徹底的に同化して、良い所を吸い取り、転職しよう」と考えていた。その時に学生時代までの価値観も変えようとしたし、変えないとその会社で生き延びられなかった。
だが、今、自分が勤める会社も含め企業は変わろうとしているし、組織の良い所も悪い所も知り尽くした今、「組織」に捉われる(勝手な忖度する)必要は、本当はない。自分が変わりたければ、この歳になるとちょっと考え方をすぐに変えるのは難しいが、プロティアン・キャリアを体現すること、できないはずはない。
2020年3月29日日曜日
2020年3月28日土曜日
花曇り
今週は、オリンピックの延期決定や、東京都知事の外出自粛要請もでて、生活環境が大きく変わった。
両者の声明を受け、会社も「在宅勤務」を指示。漸く、本気で安全を前面におしだし始めたように感じられる。それでも社内では一週間に一度は顔あわせて打ち合わせする為に出社すべしという人もいたが、流石に一蹴されていた。
桜が咲き始めた。例年ならドンチャン音がしてくる公園も静まり返っている。しんとした早朝の空気。花曇りの空は不穏な色だが、花は凜としたたたずまい。
しんとして 露をこぼすや 朝桜
正岡子規
両者の声明を受け、会社も「在宅勤務」を指示。漸く、本気で安全を前面におしだし始めたように感じられる。それでも社内では一週間に一度は顔あわせて打ち合わせする為に出社すべしという人もいたが、流石に一蹴されていた。
桜が咲き始めた。例年ならドンチャン音がしてくる公園も静まり返っている。しんとした早朝の空気。花曇りの空は不穏な色だが、花は凜としたたたずまい。
しんとして 露をこぼすや 朝桜
正岡子規
2020年3月22日日曜日
春のお彼岸
気がついたらお彼岸ももうすぐ終わり。
鈍麻させていた気持ちを、一枚ずつ薄皮をはがしていくにつれ、まわりの景色にも色が段々ついてくるようだ。
美しい花を見て、美しいと感じられるのが嬉しい。3週間ほど触れる気にならなかったピアノも今日は弾いてみようか。
鈍麻させていた気持ちを、一枚ずつ薄皮をはがしていくにつれ、まわりの景色にも色が段々ついてくるようだ。
美しい花を見て、美しいと感じられるのが嬉しい。3週間ほど触れる気にならなかったピアノも今日は弾いてみようか。
2020年3月21日土曜日
季節の匂い
先日、新聞か何かで、五感の中で一番記憶にのこりやすいものは何か?味か、音か、感触か、映像か?との問いがあった。
音、と考えたのだが、間違い。匂いだそうだ。
五感の中で嗅覚だけが、海馬に直接情報を送ることができるからだと。
今日は母が、はりきって、朝から煮物。それぞれの匂いがあまりにやさしく、ふともれ聴こえた自分の好きなメロディーに心ゆすぶられると同じ位、気持ちが鷲掴みにされた。
母の時々の贅沢。それは、伊吹いりこを使うこと。出汁をとって冷蔵庫に大切に。それをとりだしたからには、今日の煮物は力こもったものでしょう。
そう。まだ高いけれど、漸く手をだせるかも、という野菜といえば。
筍。
前日に糠で茹でて、冷ましたものを出汁にいれる。
ほんの少し醤油をたらし。アイヴォリー色のやわやわとした筍が染まっていく。
この間の、季節の根のものを煮る時の、むせるような匂い。ああ。
最後に、これも昨日母が狙って、選って買った季節物。
丁寧に筋も灰汁抜きもした・・・。
そう。蕗。
あおあおとして、あお臭い匂い。噛めばほろ苦いのがわかっているけれど、まずは目で愛でる。
ひさびさに糸ひく蕗を食べにけり
山口誓子
我が家は春の匂いでいっぱい。
2020年3月20日金曜日
影と光と
この3月はいろいろあった。三連休が有難い。
今日はいい天気で家の前の歩道は天然のキャンバス。というか切り絵のよう。
光があるから影ができる。物理的には。影があるから、光を認識できる、というパラドックスもまた真。日常、よく起きていることなのに、自分の精神状態で、時に痛いほど感じる時がある。
囀りを こぼさじと抱く 大樹かな
星野立子
引越した時にはひょろひょろしていた街路樹も、いつの間にか枝を気持ちよさそうに伸ばした大樹に育っていたようだ。
今日はいい天気で家の前の歩道は天然のキャンバス。というか切り絵のよう。
光があるから影ができる。物理的には。影があるから、光を認識できる、というパラドックスもまた真。日常、よく起きていることなのに、自分の精神状態で、時に痛いほど感じる時がある。
囀りを こぼさじと抱く 大樹かな
星野立子
引越した時にはひょろひょろしていた街路樹も、いつの間にか枝を気持ちよさそうに伸ばした大樹に育っていたようだ。
2020年3月1日日曜日
春の訪れ
今日はあたたかかった。そして、曇りもあったが晴れものぞき、それだけでも気持ちが明るくなる。
仕事の疲れで、試験勉強せずに、眠ってばかり。最後の追い込みの予定でいたが、身体が言うことをきかない。年に3回機会があるので、体力最優先にすることにする。
年末から、忘れ物が酷くて、何度も、いろいろな人に迷惑をかけた。良いか悪いかではなく、自分の身体の声をきかないといけない時期になっているみたい。
妹がもってきてくれた花。
雛祭りに相応しい写真を投入しようと思っていたが、気持ちがあわず。やはり自分が美しい、綺麗、可愛い、何か語りかけてくるような、陰が美しい、など、心が動かないと無理だ。
この花の生命力の強いこと。美しく映ること。
仕事の疲れで、試験勉強せずに、眠ってばかり。最後の追い込みの予定でいたが、身体が言うことをきかない。年に3回機会があるので、体力最優先にすることにする。
年末から、忘れ物が酷くて、何度も、いろいろな人に迷惑をかけた。良いか悪いかではなく、自分の身体の声をきかないといけない時期になっているみたい。
妹がもってきてくれた花。
雛祭りに相応しい写真を投入しようと思っていたが、気持ちがあわず。やはり自分が美しい、綺麗、可愛い、何か語りかけてくるような、陰が美しい、など、心が動かないと無理だ。
この花の生命力の強いこと。美しく映ること。
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