数都市ではなく全国に発せられたのが今週だが、その週末。関東は暴風雨、竜巻、そして地震もあった。ここ数年で台風や大雨、地震の被害に遭われた人は、過去の記憶と今のコロナとでより心細い思いをした方も多かったろう。「家に居るように」というのが合言葉になっているが、「家」が安全な場所であり続けますように。
この「家」のミニチュアが可愛い磁石は昨年、デュオ・ポッキーズの友人にオーストリア土産にいただいたもの。彼女はハードに働いて、でも出来る人ならではの切り替えの早さを発揮し、よく旅行に行かれる。時々夏休みを利用してウィーンでピアノのレッスンを受けに行って、その時の土産話もしてくれる。この夏までに、そういう日が戻ってきて欲しいもの。
私はテレワークの今週、通常勤務より通勤がない分疲れていないと思っていたが、寝ても寝ても起きれず、寝てばかりとなってしまった。今は、身体の抵抗力を保持するのが大切かなと自分を甘やかせて読書。
以前、尊敬する人が三人いると、緒方貞子さん逝去の際に記した。もう一人が、須賀敦子さんだ。残念ながら彼女が亡くなられてから知った。プライヴェートでイタリア旅行に行こうと思って、イタリアに関する本を乱読していたときに「ユスルナールの靴」に出会った。
「きっちり足に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていけるはずだ。」という文で始まる。イタリア在住、イタリア文学研究や日本文学の翻訳家。ミラノで夫ベッピーノと暮らし、友人、家族との関わり、イタリア文学について記す。知識不足でイタリア文学については分からない部分も多々あるが、その静謐な筆致を辿りたくて時折開く。
「トリエステの坂道」の本を頼りに歩きたくて、トリエステの町に滞在したこともあった。ミラノに行く時には「ミラノ 霧の風景」、ヴェネティアのゲットを訪れる「地図のない道」も。
最後に手にとるのは「こうちゃん」。酒井駒子さんの画と共に心に沁みゆく絵本。雨がトントンと音を降ってくる午後、一杯に本を広げて気持ちの赴くまま読む贅沢さ。本当に有難い時間だ。
画像はAmazonから
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