2018年7月21日土曜日

泰山木の

マンション前の垣根にこの木があって、季節になると母は見上げて花が今日は咲いているのではないかと楽しみにしている。生まれ故郷で咲いていたそうで懐かしいと。大盃木とも書く。中国の泰山にちなむともきき、中国原産かと思いきや、北米が原産とのこと。

木蓮科で、花の色は象牙色、葉もつややか。大きいものは50cmの花だそうだ。木が高くならないと花をつけないとのことで、なかなか咲いても気付きにくい。ふと空を見上げて見つけた時には、仏様の両手が空に向かっている気がして、ふと佇んでしまう。


泰山木の 三好達治
泰山木の花咲きしは なほ昨日のごとし かの寄宿舎の窓べに ある日ふとその花咲きしは なほ昨日のごとし そのかみの友半ば戦に死し 身はひとりかくも拙く老いはてぬ ことなべて終わらんとして 思い出はなほ昨日のごとく新し かの花や かの青空や

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