ショパン マズルカ 67-4を弾くと思い出す映画がある。「耳に残るは君の歌声」とも呼ばれるビゼーのアリアが各シーンで流れる。マズルカの冒頭部分がこの曲を想起させるのだ。
映画はジョニー・デップ、クリスティーナ・リッチ主演。ロシアの貧村でユダヤ人の少女がアメリカに出稼ぎにでる父との別れからはじまる。その後、村が焼き払われた少女はイギリスへ逃亡、父譲りの歌唱力を活かす為にパリへわたりコーラスガールへ、ジプシーの青年と恋に落ち・・・。原題はThe man who cried.
テーマ音楽は「真珠採り/ビゼー」から。セイロン島を舞台にしたオペラで、この映画で使われたのは第1幕で歌われるアリア。これを後にアルフレッド・ハウゼ楽団がタンゴに編曲し「真珠採りのタンゴ」として一世風靡した。フランスのオペラながら、物悲しいメロディーはどこかジプシー、ロマ音楽に通ずるところがありタンゴという形をとることも頷ける。そういう意味では、ポーランドの舞曲マズルカ(マゾフシェ地方の人々/マズルが踊る曲、オベルタス・マズル・クヤビアクなどがある)と祖先が近しい旋律があるのかもしれない。
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