2023年11月26日日曜日

週末のソロイスツ 2023

街中の紅葉を愛でながら、日仏文化協会汐留ホールへ。

DUOポッキーズの友人に誘っていただき「週末のソロイスツ」という音楽愛好家のコンサートに参加させていただいてきた。彼女がもと職場で立ち上げた音楽コンサート活動の一つで、もう長く続いている。一回切りのイベントではなく、継続には訳がある。立ち上げた彼女の情熱と、職場に音楽好きな仲間が数多くいることと、その音楽を聴きたいという聴衆が集まっているということだ。

可愛らしい女の子が舞台に現れたや否やいきなりヴァイオリン演奏(エルガー「愛の挨拶」)。その次は、また想定を大きく裏切りハープの独奏、合奏へ。そしてこれまた本邦初演?のツェルニー作曲のピアノ超絶技巧版ホルントリオと続く。聴衆はこの一幕から度肝を抜かれたことだろう。

ピアノはスタインウェイ。スタジオはピアノの大きさにあわせて丁度良い大きさ。むき出しの今風の梁にコンクリートの床。モダンな雰囲気。様々な楽器の合奏もあり、ピアノが壁に近く置かれ、反響が気になるかと思ったがそれほどでもなく、良いホールだ。

私はひとつ覚えで、二幕目にプーランクのノヴェレッテ2番とフォーレのノクターン2番を弾かせていただいた。友人は美しい着物をヴェトナム旅行中にスレンダーなラインで作ってもらったという一点もののドレスで登場。日本の作曲家 信時潔の曲を演奏。演奏も服装も日本の作曲家へのオマージュが溢れ感銘深かった。

最後は二人で中田喜直の「日本の四季」から、秋の曲も加えてフィナーレ。弾くのも聴くのも楽しいコンサートだった。

ホール前の紅葉・黄葉。

2023年11月23日木曜日

行きたい処

商談が先週末でひと段落。解放感。

そんな時に高校時代の友人から声をかけてもらって、二人で会社帰りにチョイと一杯。コロナ前は結構そうやって東京駅で待ち合わせておしゃべりすることもあったのだが、そういえばコロナで懇親の場の持ち方も随分変わった。

駅をでてすぐの赤い木枠がお洒落なビストロで。いろいろ話をしているうちに、今 行きたい処ってどこだろう?という話に。彼女をみていると、よく地方に出張に行ってはその地域の特産をお土産に買ってきてもらったことを思い出した。そう。たとえば長崎ではド・ロ神父が外海地区で製麺技術を指導したことを話しながら「ド・ロ様そうめん」を渡してくれたこともあった。

長崎の外海地区に行ってみたい。今までに二度訪問したことがあるが、どちらの時も雨に降られ、一度も晴れた時の海をみたことがない。学生時代に読んだ遠藤周作の「女の一生」と荒天が重なって、記憶の海はいつも灰色で激しい様相だ。いつか、冬 人が少ない時期に、ゆっくりと青く煌めく外海を見に行きたいものだ。


数年前にリフレッシュ休暇で行った時の長崎(早雲山の方からの眺め)。

2023年11月19日日曜日

オーストリアウィーク

初ストリートピアノ。

先週、木枯らしというか冬台風?吹き荒れる中、日墺文化協会主催のオーストリアウィークのイベントとして、ストリートピアノに参加させていただいた。

話があったのは一週間前だが、決まったのは前日の夜で。自分の担当としては最大の需要家が来日、交渉する週のため、平日練習はできないわ、持ち曲は少なく悩みしろもないというか、それでも練習しないといけないのだが、どうしよう、という状態。結局土曜に漸く曲をきめて少し練習して、そのまま当日い突入。

オーストリアウィークだが持ち曲はフランス音楽ばかり。マスネ作 優しく歌うノクターン、歌えや踊れやでサルシッチャ(舞曲)、対比が面白い 黒い蝶、白い蝶、プーランク作 エディット・ピアフを讃えてで「枯れ葉」をイメージ、そのまま ノヴェレッテ2番、フォーレ作 ノクターン2番、最後にオーストリアに敬意を表してイヴァノビッチの「ドナウ川の漣」でしめくくった。

寒くて指が凍えて、予定していた一曲は弾くのをやめた。でも、子供はそばに寄ってきてピアノに触るし、屋台のホットワインを飲んでいた人が近くに寄ってきて気持ちよさそうに身体を音楽に合わせてくれたり。普段と違う聴衆の様子はみていてとても楽しかった。

(写真は日墺文化協会のHPより)

荒天にもかかわらず、気持ちの浮き立つひとときを体験させていただいた。

2023年11月18日土曜日

Thanksgiving

DUOポッキーズの友人と。

中田喜直の連弾 日本の四季から「初秋から秋へ」も加えて練習。今年は初秋なんて季節がなかったが、この曲を聴くと流石に日本の四季の味わい深さを実感する。

連弾練習のあとは楽しみにしていた飲み会。ここ暫くお互いに忙しく、練習はしてもなかなかゆっくりする時間を捻出できず。久しぶりだ。

まずはスパークリングワインで乾杯。彼女には思い出深いオーストリアの生ハム、燻製の帆立と蛸。洋梨のグリーンサラダに、やさしい舌触りの人参と玉葱のポタージュ。これだけでも十分なのに、そのあとのご馳走が。


そして。

どーんと真打登場。彩り美しい秋の野菜に囲まれたスタッフドチキン。米と蕎麦の実とマッシュルームなど、中まで秋の味がタップリ。結構重めのメドックの赤ワインと合うこと。

彼女曰く「もうすぐ収穫感謝祭だからね」。そういえばそうだ。以前も書いたが、日本の収穫祭も、北米の収穫感謝祭も、或いは他の地域でもあるだろう、自然の恵みに対する感謝の気持ち、あらためて思い致すに良い機会。

彼女の料理に込める思いと、お互い健やかに恵みを分かち合えるこのひと時に。有難うございます。