父の日に父が好きなピンクの花。
花はどの花も蕾がつき花開く時は心躍るものだが、百合の花が開く時はもっと違う感覚を抱く。まるで重く光沢のあるサテンのドレスを手でゆっくりと捌き前に滑るように歩く様を思い浮かべる。息をとめてじっと見惚れるしかない。
フランスの作曲家クープランのクラヴサン曲集第3巻に「花開く百合」がある。ブルボン王朝を象る百合とかけたタイトルだという(船山信子氏)。クラヴサンがもともとの楽器ではあるが、ピアノで聴くのも繊細な美しさが際立ち別の曲のように違う個性を楽しむことができる。特に好きなピアノでの演奏は青柳いずみこ先生の「雅なる宴」に収録されている。クープランとドビュッシーを「フェット・ギャラント 雅宴画」に結び付けてプロミングが見事な企画で堪能できる。
「雅なる宴・・・ドビュッシー、クープラン作品集」 青柳いづみこ ナミ・レコード
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