バレエのヌレエフ、指揮者のカラヤン、歌手のエディット・ピアフそして楽団を率いたグレン・ミラーといった実在の芸術家をモデルとし、1930~60年代の仏・独・露・米を舞台にした大河ドラマ。クロード・ルルーシュ監督の作品で1981年に公開。
母に連れていってもらって小学生の頃映画館で見た。上映時間も長く、2世代4家族を追うのもわかりにくい部分もあったが、それでも今でもなお強く印象に残っている。特にモーリス・ベジャール振り付けでジョルジュ・ドン演じるヌレエフが舞うボレロは、芸術とはこういうものかと子供ながらに衝撃的と言うしかない記憶だ。このボレロに相対するように、絡み合うようにアコーディオンで奏でられる映画音楽も素晴らしい。
ボレロはバレリーナ、イダ・ルビンシュタインの依頼でラヴェルが1928年に作曲。1928年と言えば、彼が米国公演で大成功を収め、ジャズやブルースに触れて大いに触発された年。一方で、53歳にして記憶障害や言語障害にも苦しめられた年でもあった。
作曲後50余年後に、同じフランス人監督の映画のモティーフとして使われたラヴェルのボレロ。1928年から1981年へ。
0 件のコメント:
コメントを投稿