2018年2月5日月曜日

ショパン マズルカ Op.67-4 <1846年という年には>

この曲が作曲された1846年。ショパンは36歳で亡くなる3年前だった。ジョルジュ・サンドとの間の軋轢は修復ができない状態になっていたという。サンドとの関係含め、サンドの子供のモーリス、ソランジュとの感情のもつれは戻らず翌年にはサンドと別れている。

この時代はどういう時代だったのだろう?同時代の作曲者として、シューマン(36歳)、リストは1歳下で(35歳)ヨーロッパ各地へ演奏旅行で脂の乗り切っていた。同時代の文学で言えばA・デュマの「モンテ・クリスト伯」が、翌年にはE・ブロンテの「嵐が丘」、C・ブロンテの「ジェーン・エア」の時代。絵画ではイギリスで「ラファエル前派」運動(例えばロセッティも一員)の志が形作られた頃。政治的に見るとアメリカ大陸では米墨戦争、日本においてはビドル提督率いる米国軍が浦賀水道に来航し通商を迫られていた。

こう並べてみると、音楽は、その時代の文学や絵画、政治よりも、時代を超えて受け止められる要素が強い気がする。それがいい悪いという話ではなく。例えばショパンのマズルカが、今でも私達のまわりにふと流れて聞こえてきても違和感がない。この普遍性がまた音楽の魅力でもある。

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