このピアニストご存じだろうか。
私は全く知らなかった。今回CD全集をいただくまで。
アメリカ人で31歳で夭折したという。ネットで調べてみるといろいろな人がコメントを書いているが、大体含まれる形容詞は「天才」「比類ないテクニック」「峻厳」「美しい抒情性」「成熟」と言った、ピアニストならこう表現して欲しいだろう言葉が連なっている。
1枚目のショパン・マズルカ集を聴く。とても自然に耳に入ってくる。弾いてやるぞ、聴かせてやるぞちう力みが全くなく、自分の曲を弾いている感じ。
CDのプログラムノートを見ると、カペルは用意周到に準備するピアニストだったそうで、ただショパンのマズルカに対しては、譜読みしながらまわりの人に弾いてきかせるといった、音の自由を楽しんでいたそうだ。これは凄い。ポーランドの民族音楽が身体の中にしみこんでいる人でないと、この独特なリズムに泣かされる。意識しすぎてマズルカの型から入る人、意識しなさすぎてワルツになってしまう人もプロですら多い。まるで自分が作曲者のような即興性すら感じる演奏に驚き。
それでは、準備を重ねた曲はどんな風に弾くのだろう?これは一枚ずつゆっくりと楽しんで聴かせていただこう。
写真はCDの全集から(BMG社)借用
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