「ことばと音楽はちがう?」
昨日の日経夕刊にピアニスト仲道郁代さんのエッセイが。
「音の連なりが与える感覚をことばにし、ことばのイメージを音にする。その往還をしていると、ことばの想起させるイメージと音のイメージが同化してくる。」
分かるような気がする。まだまだ拙いかもしれないが、楽譜を読んで、弾いてみて。その曲の感覚を言葉にしてみる。そうするとイメージが先鋭化する。
未だ気がついていない慕情が、やがて自分の中で秘められた想いとして認識され、恋心として内から外に迸る時に謳うソプラノのメロディー。たとえばこう感じたと言葉に置き換えたら。慕情というやらわかな感情。秘められた想いにはいきつ戻りつする惑いや迷い、高揚感に自信のなさも加わるかも。そのうち緊張感が高まり外に出ざるを得なくなる時の自分の心の中のドラマ。
その時に香る空気。湿度。乾燥。色は?♭は青系統?♯は暖色系?和声で色も変わっていく?
自分の中で曲に想起された感触に様々なラベルを貼ってみる。違ったら弾きなおして、ラベルを貼りなおして。
多分多くのプロ/アマのピアニストがしていることだろう。仲道さんのエッセイはとても分かり易く、自分なら・・・とそれぞれの工夫を言葉を使って思考に見える化してくれる。
音楽と文学と。二兎を追える方の刺激的な文章に出会えて、ラッキーな三連休最終日。
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