2021年12月30日木曜日

ACC取得

ACCとはアスリートキャリアコーディネーターのこと。

キャリアカウンシルからの養成講座の情報を得て応募してみた。

動機としては、キャリアコンサルタントの資格をとったが、副業許可のない会社に勤めているのでまだ実稼働していないので、せめて勉強だけでも進めようという軽い思いつきからだった。

会社には競技採用の人も多くいるし、同期でもその経歴を誇りとしながらも悩みもあるということを聞いていたので、遠い世界の話ではない。実際にケーススタディを予習して臨み、受講生達と議論してみるうちに、これはアスリートだけの問題ではなく、たとえばピアニストや音楽家の世界も近い課題を抱えているのではと思うようになった。

アスリートキャリアの課題はいろいろ、種目によっても、立場によっても異なるだろうが、概括すれば若い頃から、たとえば野球なら野球、この世界で良い選手になりたい、長じればプロになりたいと、アスリート一直線にその夢を一途に追っていることが多い。プロになろうとする位の実力ともなれば、それ以外よそ見をしている間も余裕もない。換言すれば別の将来設計の選択肢を思い描くこともなく邁進してきている。だが、選手生命は短く、一般の人が学校を終えて会社に就職して若手として修業を積んでいる頃に実力を発揮していたり、或いはそろそろ第二の人生を考えなければならなくなる。そう、第二の人生が20代や30代できてしまうのだ。

欧米などでは、大学で第二の人生に向けてのキャリア教育を充実させている団体も多いらしい。コーチや関係者として競技界に身を置くにせよ、一般企業に就職、或いは起業するにせよ、広い目で選択肢をみて、そして次のキャリアを考える意識と時間が必要だ。

自分にとっては、かつてピアニストになりたいと思いながら将来のキャリアとして不安に思い二度(小学生と大学生)断念したことを思い出す。ピアニストを目指した人のキャリアがピアニストや音楽の教師だけでなく、他の音楽関係の仕事が多岐に広がっていたり、ピアニストも専業だけではなく、もっといえば音楽大学だけでなく、「生活していける」キャリアが開けていると、もっと音楽に携われる人が増えるのではないか。そしてそういう教育や考える機会が若い時からあったら。

アスリートをサポートする機運や組織が多く生まれてきている中、同じような課題を抱える業界はほかにもあるだろう、ACCでの取り組みは業界を限らず対象を広げられる取り組みなのではないか。そんなことを考えさせられた研修の機会だった。


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