久しぶりのフランス音楽講座出席。今日弾いたのは、ショパン ノクターン 第21番 遺作。作曲年代は諸説あるそうで、若い時期との解釈もあったようだが、自筆譜の五線紙の種類から推定して晩年のものだという評価が今は主流になっているらしい。
民謡のような単純な旋律が繰り返し、短時間で終わる。強弱記号も殆ど記載がない。指使いにもこだわりぬいたショパンらしくなく指定もない。若かりし日かと言われればそう捉えることもできなくもない。
だが、これが最晩年のものだとすると。しかも推敲版もないようだ。ショパンといえば、推敲や即興で多くの版が存在することで有名だ。疲れて推敲もできなかったのか。もうどうでもいいと思ったのか。自分の心境にはこのままがいいのだと敢えてそのままにしたのか。譜面も、作曲時の状況も、後世に残っている情報が他の曲に比べて少なく、解釈によって弾き方も大きく異なるのではないか。
講座では、デュオポッキーズの友人がジョン・ノイマイヤー振り付けでローザンヌバレエコンクールで踊られていると皆に共有してもらった。画像をみると優美で、ショパンはバレエの為に作曲したのではないかと思うくらいだ。先生からはバレエ音楽でのピアノ伴奏の難しさの話まで発展したコメントもあり、様々な観点で鑑賞できた幸せなひとときだった。
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