イタリアでは球根を豚が食べるので「豚の饅頭」と呼ぶ。日本では、篝火をたいているような花の形だからとも言う。花言葉は「清純」「はにかみ」「内気」など。と言ってすぐこの花を当てられる方もいるのだろうか。シクラメンである。
我が家のシクラメンは、昨冬に購入したのにすぐに枯れ、それでも水をあげていたら少しずつ生き返り、今や花盛り。蕾も初々しい。
季節外れの狂い咲きと思っていたが、実は開花時期は10-4月頃。5月であればまだ「遅咲きの大器晩成型」と言えなくもない。冬の花だと思い込んでいたが、それはクリスマス時期に売り出されるコマーシャリズムに惑わされていたのだろう。季語も冬のそれではなく「春」だそうだ。
サクラソウ科。和名「シクラメン」。これは学名Cyclamen(シクラメン属)persicum(ペルシャの)の発音をそのままあてたもの。Cyclamenは球根が丸いことからギリシャ語のkiklos(円)が語源で日本には明治末期に渡来。
「シクラメンのかほり」の歌詞では、シクラメンを「清しい」「まぶしい」「淋しい」と表していて、これは花言葉のイメージを上手く女性に転化していると思いう。一方、またの名前にも表れているように花の形から「焔」「篝火」といった俳句も多く読まれている。「豚の饅頭」までいってしまうと違う花ではないかと思ってしまうが、なんとも幅広いイメージをもち、奥深い。
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