FP試験は金融関係者にとっては基礎知識編かもしれない。だが金融の素養のない一般人には普段覚えることもない幅広い分野での知識が必要なので苦手意識をもつ人も多いのではないか。少なくとも私にとっては閾は高かった。それなのに、何故か最短でとろうと無謀な考えをおこしてしまった。本来であれば3級、2級とステップを踏むところを、いきなり2級を受けることに。いきなり2級を受けるには講座を受けなければいけないので、通信講座を受けた。
テキストを読んでみると、生活に根差した必要知識もあり、世間を渡るに必要な知恵が身に付いた気がしてなんだか得した感じ(全然活かしてないので何も得していないのだが)。眠気と闘い、どうにかテキストを読み終わった。ここまでで既に「戦い済んで日が暮れて」的な気分に。自己満足に浸ってしまったのである。
試験の1か月前にテキストを読み終わり、3週間前にやっと重い腰をあげて、過去問をやってみたところ、信じられない(お気楽とんぼの自分だけが信じられないだけなのだが)結果が。6割が合格ラインなのに、なんと3割しか正答率がない。今思えば自分を知らないとは恐ろしいもの。嘘だろう?ともう一回分やってみても全く同じ3割だった。
分野は、ライフプラン、リスク管理、金融資産運用、税金、不動産、相続と6分野。試験は学科と実技(計算)。分野ごとに爬行性があれば、勉強の優先順位も立てやすいのだが、全ての分野が3割。学科と実技も同様に3割ずつ。なんと、正真正銘平均的に合格ラインの半分なのだった・・・。
この絶望的な状況把握ができたのが、試験2週間前。
ここで、戦略的な行動にでることにした(換言すれば、捨て身ともいう)。学科は捨てて、実技に集中することに。内容の理解度が1/3の私にとって、多岐にわたり記憶しなければいけない学科は無理。まだ、実技は目的(相続税や保険金を計算する等)が明確で、試験パターンも少なくとも学科よりは限定されるとみた。
直近5回分の試験をとにかく解いて、回答を読んで、わからなければテキストを参照する。それを3回繰り返したところでタイムアウト。
結果は、有り難いことに狙ったとおり実技は合格。火事場の馬鹿力。当たり前だが、広範囲学科は不合格。なんと学科は、時間の最後に考え直して回答を書き直した問題が、書き直した方が間違っていて一問の差で敢え無く失敗。小説のような話だが、FPの神様がこんな奴を合格にできないと押し返したのだろう。
二回目の試験では実技は免除で学科のみ。3か月時間があったのでFPの勉強をすればよかったのだが、他の勉強に集中していて、またもやFP1か月前に学科の勉強をしはじめた。今度はテキストは読まずに試験対策に集中することに。戦略自体は正しかったが、3か月で泥縄の知識は抜け落ちて、前回試験では合格ラインぎりぎり割るところまでいったのに、また3割に落ちてしまっていた・・・。あぶく銭ならぬ、あぶく知識は身についていなかった。
今度は、過去問を5回やったところで、1分野毎、A3で2枚だけ、苦手な部分を自分なりの整理(表)をした。学科の方の細かい数字を暗記するのは、結局、現在の規則や仕組みの背景にある考え方を理解しないと、丸覚えするだけの若さはない。結果としては、これは上手くいって、前回のようなハラハラどきどきレベルではなく通ることができた。
FP2級の試験には受かったものの、当たり前だが泥縄の知識では職業的なサービスにまでは至らない。初心に戻り、キャリアコンサルタントとして相対するときに、どういうことを知っていれば視野広くサポートできるかという観点で、ライフプランニングに焦点を当てて情報の蓄積・整理をしていきたいと思っている。
今回の勉強に際しては、過去問に関してはお金の寺子屋 参考書ではFP教科書 滝澤みなみ著 にお世話になった。有難うございました。
9月に入って、10月の寒さと雨が続く今日この頃。
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