面接試験について、と前述のブログでは記したが、その前に第15回が今までと異なる点をおさえておきたい。
それは、論述試験での失敗となって現れた。
前回の試験で論述試験は良かったので、苦手な面接試験を点数的に助けるため、過去問や受講時のケースを使って、主訴、見立て、展開を時間内に記す練習を何度かして臨んだ。
実際の試験は設問の形式が若干変わったもののそれ位の話は臨機応変に対応できる。驚いて焦ったのは問題として出されたのが今まで出されたことのない種類のケースだったからだ。企業の管理職が、部下は退職、仕事の負荷は増え、上司からはマネジメント能力を責められてやってられないぜというケース。従来の出題は、学生の就活、転職、正規社員への転換、子育て両立、介護両立、早期退職といったある程度決まった出来事での悩みのケースだったのだが、今回は企業内でよくある中間管理職の悩みを正面から取り上げていたからだ。
試験後、勉強会メンバーもLINEで口々に驚きの声をあげていた。何故変わったのか。
その理由をnetで探してみると、ズバリの回答となるような答えはなかった、更に調べてみると、CCA協議会のHPに掲載されていた「出題範囲」の変更が答えだと思うに至った。今年度は今までのそれと大幅に記述が変わっており、2.相談家庭に必要な技能 (3)-3仕事理解への支援-企業分野 が初めて項目として挙げられていた。「仕事上の期待や要請、責任についての理解に基づき・・・職務や役割の理解を深めるための支援をする。」
国家資格である以上、国として目指す方向性が試験には色濃く反映される。コンサルティングにより、よりよく働いてもらいたいと想定するケースの中に、今まであまり踏み込んでいなかった企業内での人材活用が対象として入ってきたことになる。よく参考書にも使われる木村周氏が「キャリア・ナウ」に「個人と組織の共生」の立場に立った(略)ファシリテーター(略)の役割が求められている、と記しているのも見つかった。この違いを試験前に理解していれば、上述のケースもある程度想定できていたかもしれない。
前回までの試験との違いの理由は分かったが、論述試験については時すでに遅し、である。目立った失敗もしなかったようだが、この個人と組織の共生という視点を認識しているというシグナル(例えばPM理論/組織におけるリーダーシップ理論への言及など)を送ることができなかった。(試験結果が後日送付されたが、自己評価どおり、前回よりも論述の点数が下がった。)
幸いにも面接試験の前に気が付いたので、今までとの差異はすべて書き出して注意点とした。詳細は略すが、一点だけ特に大切と感じた点は;(1)-2カウンセリングの項で、傾聴と対話を通して相談者の問題を「相談者と合意、共有することができること」。これも今までと異なる点だ。相談者が言ったキーワードや問題意識、悩み、価値観を意図をもって伝え返しし、「共有」すなわち相手にも自分はこんなこと思っていたんだ、こう感じていたんだ、と認識してもらう必要があると明文化されている。伝え返し、共有、ができなかったらそれを口頭試問で伝えて努力はしていることを示さなければならない。
面接前に気が付いただけセーフすれすれか・・・。と思ったが、実際の面接試験はそんな甘くなかった。
早朝散歩。海辺ぎりぎり歩いても飛び立ちもしない水鳥。寒い中、リラックスして楽しんでいるように見える。
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