この週末は盛り沢山。土曜日はコンサート、日曜日はフランス音楽講座、今日は妹夫婦来たりて団欒の時。
コンサートは青柳いづみこ氏の「演奏活動40周年記念企画・昼の部」。「軽妙な表現の中に人の一生を描いたクープラン、旅のイメージを鮮やかに蘇らせたイベース、レニエの一説をエピグラフに記したラヴェル。それぞれの物語を通して40年の演奏生活をふりかえる。」との辞。企画の妙に更に期待を募らせる。
フルコンサート用のピアノでバロック音楽を弾くのはかなり肉体的にもハードで、技術的にはコントロールも難しく、時代考証の知見高いだけに心理的なハードルも高く感じられるだろうに、音色の美しさ、多彩さに、あっという間にき聴衆としては、プログラムが終わってしまった。
物語の趣向としては、クープランの「フランスのフォリアまたはドミノ」は「女の一生」をフォリア(舞踏会用のマント)の色とタイトルで語る面白さ、残酷さが胸に刻まれる。一方で、ラモーの曲はリュートのような音色。目を瞑るとタイムスリップし、時に森の中の青臭さや、時に城中の熱気など、とりまく空気が顔に触れていくのを感じた。その場で、同じ空気や香りをに身を置いているような気にさせられた。
ハードな昼のプログラムを終え、夜の部があるにもかかわらず、アンコールの曲が連想ゲームのように、即興のように紡がれていくのには感嘆。友人に聞けば夜の部は同じか、更にパワーアップだったというのだから、「物語」は人間の域を脱してしまって神がかりだったではないか。
https://www.asahi-hall.jp/hamarikyu/event/2020/01/event1533.html
薄っぺらい言葉で言い表すことはできないほどの切磋琢磨をされてきて、大輪の花を咲かせ続けることができるのだろう。
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