先週は、友人と連弾三昧だった。曲はドリーブのコッペリアから。ピアノの先生のレッスン、仕事帰りのスタジオ練習、週末はオーケストラの先生のレッスンまで。友人の先生は有名オーケストラのヴィオラ奏者の方で、曲を大局から捉えること、フレージングなどを中心にオーケストラを指揮されているかのような指摘をいただき、厳しいながら毎回ワクワクと心が躍る。どんなにピアニシモでも弾いても「もっと小さく、もっとできるでしょ」。フォルテシモでも弾いても「もっとドラマチックに、もっと豊かに」。高い要求に、思わず応えようとギリギリまで背伸びしてしまう。その背伸びもまた楽しからずや。
コッペリアはバレエ曲で、ポーランドの農村で、恋人のフランツとスワニルダが、コッペリアという人形を恋の鞘当にひと波乱演じる。二人はもとの鞘におさまりハッピーエンドで大舞曲でしめくくられるが、振り付けによってはその人形が本当に人間になってしまうバージョンや、人形はバラバラに壊れて呆然と立ち尽くす人形師コッペリウスを最後に幕が下がるバージョンがあるそうだ。最後はどうであれ私達が弾くのは序奏とワルツ。物語のはじめ、何かが起きる予感と、身体が動き出さずにはいられない村の踊りの楽しさを表現できれば嬉しい。
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