7月はビジネスもいろいろあったのだが、週末はピアノピアノ。
宇都宮と地元でスタインウェイ、川口でShigeru Kawai、中野でベーゼンドルファー。なんと贅沢な組み合わせ。弾き手として釣り合わないだろうが、音を鳴らせる幸せをかみしめる度合いは誰にも負けない。こういうのを自己満足というのだろうが。誰がどう言おうと幸せは味わった者勝ちだと思う。
ピアノとホールの組み合わせで気づくことも違う。自分の力量よりも華麗にきこえることがあれば、弾いている時よりも聴いている方が大音量に聞こえて指のコントロールを誤ることもある。
でも、多分、どんなピアノであろうとホールであろうと、その源に唄がなければ琴線に触れることはできない。緊張してしまったり、上手く弾きたいと思う気持ちが勝ると、唄はピアノにのっていかない。
メンデルスゾーンが「歌の翼」に君をのせてと調べを綴った。時々その翼があることを忘れてしまう自分がいる。
7月、いろいろなところで弾く機会を得て、あらためて、唄う心、歌の翼がないとなあ、と自省しきり。
川口リリアホールのShigeru Kawai。