フランス音楽講座生4人でジョイント・コンサートを開いた。
曲目はドビュッシーが主役だが、彼に影響を与えた、或いは与えられた作曲家も織り交ぜた。前奏曲「デルフィの舞姫たち」から始まり、フレンチ・バロック、ドビュッシーのピアニズムに大きな導きを示したショパンのエチュード。彼と同時代のマスネ、フォーレ、ラヴェル、プーランクも。二時間弱ではあったが、トークも交え、現代のサロンコンサート。公平無私で厳しい家族の批評眼(耳)にさらされて緊張もしたが、「音が違っていたけれど良かった」とぎりぎり合格点か。
終わった後の4人の打ち上げでは、企画のテーマに語り合い盛り上がった。私自身はドビュッシーの曲は好きではない。個性から言ったら、恋人にも友達にもなれない気がする。でも、何をするか気にせずにはいられない。弾く立場からいえば、「・・・せねばならない」という呪文が一切ない人のように思え、よく考えないとあのフランス人の舌鋒にさらされそうだが、誠意をもってむきあったら、こちらの解釈を面白がってくれそうに思える。接したときにお互いの自由を尊んでくれそうな。皆、好き勝手にいろいろとこの作曲家への思いを話し熱弁を奮った楽しいひとときだった。
会場のchez claudeにて。Claudeはドビュッシーの名前で会場に選んだ理由でもある。